ウクレレの始め方は、楽譜を覚えることでも、いきなり1曲弾けるようになることでもなく、「1つのコードだけを1日3分だけ押さえてみる」ことから始めるのがいちばん簡単です。楽譜は読めなくて大丈夫。本体も、最初は借りものや中古で十分です。弦が4本しかないウクレレは、楽器の中でもとびきり入り口がゆるい部類。途中でやめてしまった過去があっても、それはあなたの根気の問題ではなく、最初の一歩が大きすぎただけかもしれません。
「楽器、ちょっとやってみたいな」と思ったこと、ありませんか。動画で誰かが軽やかにポロンと弾いているのを見て、ああいう時間っていいな、と感じた。でも調べてみると、コード表だの指の番号だの、楽譜の読み方だのが並んでいて、「やっぱり自分には無理かも」とそっと閉じてしまう。過去にギターやピアノで途中でやめた記憶があると、なおさら身構えてしまいますよね。その気持ち、よくわかります。そして、続かなかったのは才能やセンスのせいではありません。
なぜ楽器は「最初の一歩」でつまずきやすいの?
手に取る前や、買った直後で止まってしまうのには、だいたい次の3つのどれかが関係しています。音楽の才能とは関係ありません。自分がどれに近いか、軽く眺めてみてください。
いきなり「1曲弾く」を目標にしていないか?
楽器を始めるとき、多くの人が「好きなあの曲を弾けるようになりたい」と思います。素敵な動機ですが、最初の目標としては少し大きすぎます。1曲は、いくつものコードと、それを切り替える練習と、リズムの組み合わせ。最初からそこを目指すと、最初の数日で「全然弾けない」と感じてしまう。最初のゴールは、1曲ではなく「1つの音をちゃんと鳴らす」で十分なのです。
楽譜が読めないと始められないと思っていないか?
これは大きな誤解です。ウクレレは楽譜が読めなくても始められます。多くの人が使うのは「コード」という、押さえる場所を図で示したもの。点の位置に指を置くだけで、五線譜は一切いりません。楽譜を読む力は、必要になってから少しずつでいい。最初から完璧に理解しようとすると、肝心の「鳴らす」にたどり着く前に疲れてしまいます。
本体選びで燃え尽きていないか?
「どうせ始めるならちゃんとしたものを」と、メーカーや価格を比べているうちに半日が過ぎ、買う前に熱が冷める。これもよくあるパターンです。後で触れますが、本体は最初は借りる・中古でも十分。揃えること自体が目的になると、入り口で止まってしまいます。
ウクレレが自分に合うかは何で見分ける?
続くかどうかは根性ではなく、「触れている時間の質感」が自分に合っているかで決まります。ウクレレは、手のひらサイズの本体を抱えて、ポロンと音を出す手作業です。誰かと演奏する楽しさもありますが、まずは家でひとり、好きなときに数分だけ鳴らす、という静かな時間が心地よく感じる人にはよく合います。
逆に、人と合わせる華やかさや、つねに新しい曲に挑む変化をすぐに感じたい人は、別の形のほうがしっくりくることもあります。どちらが良い悪いではありません。ひとりで音に触れるのが好きか、誰かと一緒だと続くか。家でじっくり味わいたいか、外で新しい刺激がほしいか。自分の「気持ちいい」の方向を知っておくと、続けやすさがぐっと変わります。この感覚は、少し触ってみると驚くほどはっきり分かります。
今日できる、3分の超ミニ一歩は?
おすすめは、所要数分・本体がなくてもできるミニ行動を1つだけ試すことです。「ウクレレを始める」と意気込まず、今日はこのうちひとつで十分です。
- 「C(シー)」という最初の1コードを調べる。これは指1本だけで押さえられる、いちばんやさしいコード。図を眺めるだけでもOK
- もし手元にウクレレがあれば、Cを押さえて弦を上から下へ1回だけ「ジャラン」と鳴らしてみる(きれいでなくて大丈夫)
- ウクレレを弾いている動画を1本、最後まで見なくていいので「右手の動き」だけ眺める
- 「もし弾けたら、どんな曲をのんびり弾きたいか」を一言メモする(壮大でなくていい。鼻歌レベルで十分)
- 周りに楽器を持っている人がいないか、借りられそうな相手をぼんやり思い出してみる
このうちひとつでもやれたら、もう「始める前」のあなたではありません。1コードに触れた、という事実が、いちばんのスタートです。
続けやすくするには、どんな工夫がある?
ウクレレが続く人は、気合いではなく仕組みで続けています。たとえば、ケースにしまわず、ソファの横やテレビの前など「目に入る場所」に置いておくこと。出すのが面倒だと、それだけで手が伸びなくなります。
そして、練習を「1曲」単位で考えず、「1日3分、Cを鳴らすだけ」のように小さく区切ること。歯みがきのあとや、お湯が沸くまでの数分など、すでにある習慣にくっつけると忘れにくくなります。コードを1つ覚えたら次に1つ、と少しずつ増やせば、いつのまにか2〜3コードで弾ける簡単な曲に届きます。うまく弾けない日があっても、それは普通のこと。やめなければ、それで続いています。
本体は買わなくても始められる?
はい、最初は買わなくて大丈夫です。ウクレレは「借りる・中古でもOK」で十分始められます。家族や友人が持っていないか聞いてみる、地域の貸し出しや知人のお下がりを当たってみる。それだけで、最初の数週間は乗り切れます。
もう少し続けたくなったら、初心者向けの手頃な一本を選ぶ人が多いようです。ただ、それは「もっと弾きたい」と思えてからで十分。新品を買うかどうかは、楽器に触れる動作が自分に合うと分かったあとの、任意の選択です。順番が逆になると、また入り口で止まってしまいます。まずは手元にある、あるいは借りられる一本で「鳴らす」に触れてみてください。
同じように悩んだら、こちらも
「道具を買ったのに続かなかった経験がある」という方は、道具を揃えた後に続かない理由を読むと、力みが少し抜けるかもしれません。また、「そもそも何が自分に向いているのか分からない」なら、自分に合う趣味の考え方も入り口の整理に役立ちます。
次の一手:「弾いてみたい」を確かめる
ここまで読んで少しでも音を鳴らしてみたくなったら、次の一手は、ウクレレのような「ひとりで手を動かす時間」が自分に合うかを軽く整理してみることです。とはいえ、また続かないんじゃないか、と半信半疑かもしれません。
そんなときは、TinyTrailの無料の趣味タイプ診断(16タイプ・登録不要)が役に立ちます。いくつかの質問から、あなたが家でひとり静かに手を動かすタイプか、それとも人との交流や新鮮さで続くタイプかをやさしく見立て、結果に合わせて無理なく始められる小さな一歩も提案します。合うか整理したくなったら、気楽にどうぞ。続かなくても大丈夫。あなたの「ちょっといいかも」を、そっと後押しできたらうれしいです。